目指せ!カンテレ職人

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カンテレを再び作った。(前回のカンテレはこちら

今回はかなり本気。ホンモノに迫る楽器を作る。いざ!目指せ!カンテレ職人!

底と側面はエゾ松。厚さ10ミリ。

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接着する。

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表板はアガチスと桧を用意。2種類作る。ともに厚さは3ミリ。サウンドホールはコンパスカッターで開けた。

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単板なので補強の意味で割り箸を貼付けた。
なんとテキトーな、と思うかも知れないが、この割り箸は白樺材。もっともカンテレ向きの木だ。

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表板を貼付けたら、角をカッターで取る。この工程はさくさく進む。

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実は2種、3台を同時に作っていたのであった。

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ギター用のペグ。いつも使うやつよりワンランク上のパーツ。LR各3個の対面タイプなので、
右用と左用に分けて使う。あまった2個は2弦ザウルスに流用済み。

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ペグが2台分しかないことに気が付き、1台は製作ラインからリタイア。

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ポンシというパーツ。カンテレの要のパーツだ。
カンテレ奏者の佐藤さんに「タモがいいですよ」と教えていただいた。
その節はありがとうございました。

確かにタモは適度な硬さを持ち、しかも木目が美しい。
作業効率を上げるため細いタモを組み合わせた。

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たっぷりボンドを塗って貼付ける。上から重しをした。

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さて、いよいよ塗装だ。
金属やすりで外形を整え、120番の紙ヤスリをかける。
続いて、240番をかける。

下地を整えるために塗るシーラーを買ったのだが、よく説明を読むと「木目を生かす塗装には向きません」
などと書いてあった。木目は生かしたい私としては恐ろしくて塗れなかった。
なのでいきなり透明ニスを塗ってしまう。水性だ。有機溶剤はできるだけ避けたい。

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ニスが乾いたら320番の紙ヤスリで塗装面をならす。
そして再びニス塗り。
3~4回これを繰り返した。

ニスを完全に乾かしたら、1500番の耐水ペーパーで水研ぎ。
さらにコンパウンドで磨く。光沢が宿るまでしつこく磨くのだ。
ピカピカになったのだが、その質感がどうしても写真に写らぬ。なぜ?

ペグを付ける部分を私は勝手に「テラス」と呼んでいる。
この部分は赤松の集成材で裏打ちしてある。

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ポンシのバーはステンレス5ミリ。金属用のノコで切った。とても時間がかかる。
斬鉄剣があればいいのに、と思う。

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弦を張る。1台にはピアノ線を張る。実は、カンテレの弦の留め方がわからない。
そこで先端をひねって輪を作って……

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こんな風に通して留めた。ちゃんと固定できた。

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もう一台はギターの2弦を張る。袋が偶然フィンランドカラーだ。

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ピアノ線と同じ要領で留めた。遊びが出ないようにきちっとすき間をなくすように。
中途半端だと、ビビリ音が発生してしまう。

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作例ではそのまま張ったが、末端についている金属のリングを外せばフィットしやすい。
その方法を紹介している動画をみつけたが、中々簡単ではなさそうであった。
参考までに貼っておく。



完成!

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では、音を聞いていただきたいと思う。チューニングは、D E F G A。

まずは、ギターの弦を張ったカンテレ。





続いて、ピアノ線を張ったカンテレ。





違いがわかっただろうか?ピアノ線の方がオリジナルのカンテレの音に近い。

さらにカンテレはダルシマ-のように叩く奏法もある。

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あるいは、弓で弾くなんてこともできる。奇異に思う人がいるかも知れないが、
カンテレは弓で弾くプサルターを半分にしたような形なので原理的に無理はないのだ。

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テグスを1本張った弓でも松ヤニを塗ればこの通り。




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という訳で、決定版を目指したのだが肝心の音色で比較してみると前回の試作品とほとんど差が出なかった。
悪くはなっていないのだが、いろいろと試みた「改良」がプラマイゼロに作用した模様だ。
ただ、ギターペグはウクレレペグとは段違いに使い勝手が良い。

ちなみにペグ付きのカンテレは私のアイデアではなく、フィンランド(イギリスかも?)のメーカーがすでに作っている。

この記事を見ただけで「欲しい」という人はあまりいないだろうが、現物を見せると皆ほしがる。
カンテレは不思議な魅力を持っているのだった。

★ペグ式カンテレをご希望の方はオーダーを承ります。納期は受注後2週間。価格は応相談。
 kanehiro3@hotmail.com


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この記事へのコメント

M.Y
2009年02月15日 11:54
カンテレか~~欲しいな~~~
かねひろ
2009年02月16日 01:17
>M.Yさん

ご注文、お待ちしております!
M.Y
2009年03月21日 20:37
千円以下なら買いたいんだけれどねぇぇぇぇ。
かねひろ
2009年03月25日 00:26
>M.Yさん

申し訳ありません。
12000円なんですけど……
くずみさん
2015年12月01日 06:02
細かくかかれてるなー。
欲しくなってきた。
hamp
2016年06月20日 01:47
こちらの記事を参考に、
サッキヤルベンポルカが弾きたくて
11弦を作って見ました。

ところが!!
完成後わずか6時間で
ポンシ(ペグの反対)が割れて爆発w
ここの素材って、なに使えば良いんですかねぇw
桐材じゃ強度不足だったようで。
かねひろ
2016年07月06日 16:26
>hampさん
素晴らしい!11弦ですか。11弦だと5弦よりも相当強い力が加わるので、製作記事で使っているタモか、黒檀なら耐えられると思いますよ。あとはパーツをできるだけ太くデザインする事でしょうか。

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